深呼吸する言葉・263
冷たく
湿った
京都の
朝。
痴話喧嘩の
怒号を
路地裏に
響かせながら
サンダルで
追いかける
厄介な
女。
恥も
遠慮も
隅際に
追いやり
道の
真ん中で
男の
腕を
振り
舞わす。
水溜まりには
鈍重な
雲。
終わらない
悪夢
みたいな
……
どうしようもない
朝
だった。
冷たく
湿った
京都の
朝。
痴話喧嘩の
怒号を
路地裏に
響かせながら
サンダルで
追いかける
厄介な
女。
恥も
遠慮も
隅際に
追いやり
道の
真ん中で
男の
腕を
振り
舞わす。
水溜まりには
鈍重な
雲。
終わらない
悪夢
みたいな
……
どうしようもない
朝
だった。